マラソントレーニング〜LSD〜

マラソンの練習では、さまざまなトレーニング方法があります。トレーニング内容によって得られる効果は異なるため、どのようなトレーニングをどのくらいすれば効率よくマラソンに活かせるかを考えてみます。

マラソントレーニング

マラソンのトレーニング方法には一般的にジョギング、ペース走、ビルドアップ走、インターバル走、ウインドスプリント、LSD、レペテーション、積極的休息などがあります。

今回は、LSDのトレーニング方法と効果などについてまとめました。

マラソントレーニング〜LSD〜

LSDとはLong Slow Distanceの略で、

Longは長く、Slowはゆっくり、Distanceは距離、みちのりという意味です。つまり、LSDとは、「長くゆっくりとした道のり」という意味となります。

フルマラソンを目指すランナーが積極的に行うといいとされるトレーニング方法でもあり、フルマラソンでよく言われる30kmの壁を乗り越えるためにもトレーニングとしてよく取り入れられています。

しかし、LSDといっても、ただ長く走ればいいというものではありません。正しく、LSDを行わなければ、せっかく長く走ってもトレーニングの効果が半減してしまいます。

LSDの効果

筋持久力、心肺持久力の向上

LSDには、筋持久力や心肺持久力を同時に上げる事ができるトレーニング方法です。そのためフルマラソンの30kmの壁を乗り越えるためのトレーニング方法としても有効です。

筋持久力

筋持久力は筋力が持続できる能力を示しており、筋肉が繰り返し収縮し続けられる能力と言われています。ある一定の負荷でどの位の回数,どの位の時間を筋肉が繰り返し運動し続けられるかを表すものです。

筋持久力にを高めるには

筋持久力を高めるためのトレーニングの方法は、運動の繰り返し回数を多くすると高い効果が得られます。筋持久力は筋肉が長い時間、力を出し続ける能力で、この能力を高めるためには筋肉を動かし続ける反復運動が効果的と言われています。

反復運動を行うことで、筋肉に流れる血液量の増加し筋肉の毛細血管の発達します。その結果、血中の酸素運搬能力が高まりエネルギーの生産効率の向上し筋持久力が向上します。

筋持久力を高めるためのトレーニングのコツを紹介します.

  • 継続して20~30回行える負荷を選ぶ
  • 最低でも2~3セット行う行い、物足りない場合や大胸筋、大腿四頭筋などの大きな筋群を鍛えたい場合はセット数を増やす。
  • テンポで動作でトレーニングすることで、血液が筋肉に流れ酸素が供給されます。
  • セット間の休憩を30秒~1分と短くし完全に回復する前に継続して筋肉を動かすことで筋持久力を高めることができます。

心肺持久力

心肺持久力は、心臓や肺を中心とした全身の循環系の能力です。この心肺持久力の指標は最大酸素摂取量で表わすことができます。最大酸素摂取量は、マラソンなどのスポーツのトレーニングでよく聞く言葉です。


最大酸素摂取量はVO2maxともいい、簡単に言うと持久力や心肺能力を表す測定値の一つで、1分間あたり、体重1kgあたりに取り込める最大酸素の量を表します。言い換えると、酸素をどれだけ摂取するすることができるか?どれだけ消費できるかを表しています。

最大酸素摂取量について(リンク)

いろいろ効果があるといわれていますが、長時間体を動かし続けることで長時間のランニングに慣れる事と、精神面を鍛える事だと思います。

脂肪燃焼

また、LSDに脂肪燃焼効果があり体質を変えることができます。LSDは有酸素運動なので脂肪燃焼に効果的で、ゆっくり走り続けることで遅筋繊維がどんどん発達していきます。普段走らない人でもダイエットの方法としておススメです。

マラソンは、無駄な脂肪がついて太っている人や、スプリンター体質(速筋繊維の割合が多い)の人は不向きですが、LSDによりマラソンに有利な体質に変えることができます。

体のコントロール

LSDはただゆっくり長く走る事が求められますが、ただ走ればいいというわけではなく、体を上手くコントロールできるように考えながら走れるようになることを目指すと、より練習の効率があがります。

長く走る事で体調や気候などにより、

~このくらい走れば疲れ、このくらいで走ればいつまででも走れる~

という感覚が身についてきます。

体調に気候により、走る距離や速さを自在に操れる様になれば、レース中のコンディショニングが上手くで来る様にもなります。

LSDの効率的なトレーニング方法

トレーニングとしてLSDを効率よく行うにはいくつか注意する事があります。

ゆっくり走る

LSDは、Long Slow Distanceであるので長くゆっくりと走る事が最大の目標であり、ゆっくり走る事で体の動きもゆっくりとなり、腕や脚の動きを意識して走る事ができます。

ゆっくりのペースは?

トレーニングでのLSDはどの位の速さで走れば効率の良いトレーニングといえるのでしょうか。

一般的に、呼吸が乱れず、人と話しながら走れる速さがベストといわれています。一緒に走る人がいれば話しながら走ったり、景色を見ながら走ると自然とゆっくりペースとなり効率的なトレーニングとなると思います。

走り方、フォーム

LSDの時の走り方でよく言われいるのが、フォームを意識して走るとあります。フォームを意識することも大切ですが、フォームを意識しすぎてランニングが嫌になったり、正しいと言われているフォームがあわない人もいます。

フォームは人それぞれで、体格や骨格によっても異なりますので、自分自身にあったフォームを見つける事も必要と考えます。

フォームは、長く走っていく中で、楽に走れる形が自然と出来ていくものと考えていますので、LSDはフォームを作るために走るものだと思います。ただむやみに走るだけでは効率が落ちてしまいますので、LSDの時に意識する最低限の事をいくつか紹介します。

LSDの時に意識する事

  • 歩幅小さくする
  • 目線を上げすぎない、下げすぎない
  • お腹に軽く力を入れてへこませる意識を持つ

この3点だけを意識して走ると、LSDが効率的なトレーニングとなるのではないでしょうか。

腕の振りや足の動かし方と言った細かな事より、走る時の意識をするだけでLSDは効率的な練習になると思います。

最大酸素摂取量 (VO2max)

最大酸素摂取量は全身持久力の指標となるもので、運動中に体内に摂取できる単位時間当たりの酸素摂取量(l/分、㎖/㎏/分)の最大値です。

身体を動かすためのエネルギーをつくるためには酸素が必要です。この酸素を体内に取り込む量が
大きいほど、より高強度の運動をより長く行うことができます。
酸素を体内に取り込む量が酸素摂取量で、取り込む事が出来る最大量が最大酸素摂取量です。全身持久力を測る指標となります。

最大酸素摂取量の測定方法

最大酸素摂取量の測定方法には、直接法と間接法があります。

直接法

直接法は自転車エルゴメーターやトレッドミルなどを使用して、段階的に強度を上げて最大努力の運動中に採気された呼気ガスを分析し、1分間に体内に取り込まれる酸素の最大量を算出します。
直接法での測定には、専用の機器や専門の測定者が必要となります。

間接法

間接法は心拍数や運動負荷などから最大酸素摂取量を推定します。

まとめ

今回LSDについてまとめましたが、必要な練習、トレーニングはランナーそれぞれ異なりますので、絶対に良い、絶対に良くないなどはないと思います。トレーニングで大事なのは、走力を高めるために必要な練習がなにかを考える事と、楽しくランニングをする事だと思います。ランナーそれぞれ置かれた環境も違いますし、走る時間の確保も難しい人もいます。それぞれの環境の中で工夫して練習、トレーニングする事が必要と思います。また、練習、トレーニングの内容を考える事も、マラソンの楽しみではないでしょうか。

私自身の練習、トレーニングに有効と考える内容ですが、何か参考になる部分があればぜひトレーニングに、練習に取り入れてみて下さい。

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