ハーフマラソンペース表(スタートロスなし、一定ペース)

ハーフマラソンは、フルマラソンの半分の距離である21.0975キロメートルのマラソンレースです。一般的には、ランニングやフィットネスに興味のある人や、初心者ランナーがチャレンジすることが多い距離です。

ハーフマラソンは、完走を目標にする人や、タイムを狙う人など、それぞれの目的に合わせたレースとなります。レースの雰囲気やランナー同士の交流も楽しめるため、ランニングを始めたばかりの人から、熟練のランナーまで、多くの人にとって魅力的な距離となっています。

ハーフマラソンを走るときの、完走タイム別のペース表を紹介します。多くの大会でハーフマラソンの制限時間は2時間30分〜40分で設定されていますので、完走タイム1時間20分〜2時間40分まで10分刻みでペース表を作成しました。スタートでのロスタイムは考慮していませんのでグロスタイムを基準にする場合は気を付けてください。

グロスタイムとネットタイムとは

また、スタートからゴールまで一定の速さで走った場合の表ですのでペース配分の参考にして下さい。

ハーフマラソンの世界記録記録と日本記録

2021年11月21日時点での、ハーフマラソンの世界記録と日本記録です。走る人からみたらいかに速いか記録でわかると思います。

ハーフマラソンの世界記録

種目選手記録日にち大会
男子ハーフマラソンジャコブ・キプリモ 57:312021/11/21 リスボン・ハーフマラソン
女子 ハーフマラソン レテセンベト・ギデイ 1:02:52 2021/10/24 アントリムコースト
ハーフマラソン
世界記録

ハーフマラソンの日本記録

種目選手記録日にち大会
男子 ハーフマラソン 小椋裕介 1:00:00 2020/02/02 香川丸亀国際ハーフマラソン
女子 ハーフマラソン 新谷仁美 1:06:38 2020/01/19 ヒューストンハーフマラソン
日本記録

ハーフマラソンの平均タイム

ハーフマラソンは一般男性ランナーでは、2時間を切る、1時間50分を切る、1時間45分を切ることを目標にして走る人が多いと言われています。一般女性ランナーでは、大体2時間30分~3時間程度目標にして走る人が多いと言われています。

マラソンを始めて最初に目標とするタイムは2時間とする人が多いと思いますが、一般ランナーのハーフマラソンの平均タイムが、男性:平均2時間6分、女性:2時間21分ですので、2時間切りは一般的にややハードルが高いといえます。

ハーフマラソンの世界記録、日本記録、または多くのトップランナーは1時間前後でこの距離を走ってしまいますので、一般ランナーの平均タイムと比較すしたら1時間以上速く走っているので驚異的と言えます。

レースプランを考えずに大会で走ると、初めて走るランナーや、経験の少ないランナーは、タイムを気にしすぎて、前半から飛ばし過ぎてしまい失敗したという話をよく聞きます。大会で失敗しないためには、自分に合った目標、計画的なトレーニング、慎重な戦略が必要となってきます。

ハーフマラソンの走り方の概要

ハーフマラソンを走るには、自分に合った目標、計画的なトレーニング、慎重な戦略が必要です。

ハーフマラソンを完走するための要点

ハーフマラソンを完走するための要点を紹介します。

トレーニングの要点

ハーフマラソンを走るためには、効果的かつバランスの取れたトレーニングが必要です。個々の体調や体力によりトレーニングレベルにより調整が必要ですが、一般的なトレーニングの概要を紹介します。

週に数回のランニングセッション

  • ロングラン: 週に1回、徐々に距離を増やしていく。最終的にはハーフマラソンの距離に近づけるようにする。
  • インターバルトレーニング: 週に1回、短い距離で速いペースで走るセッション。例)400メートルや800メートルの間隔で速いランニングとリカバリーペースを交互に行う。
  • テンポラン: レースペースよりも速いペースでのランニングを週に1回。目標のハーフマラソンペースに近い速さで走る。

クロストレーニング

  • 筋力トレーニング: 主に下半身の筋肉を強化するためのトレーニングを組み込む。
  • ウエイトトレーニング: 足の筋力向上や全身の安定性向上に寄与する。
  • ストレッチングやヨガ: 柔軟性向上とケガ予防に役立つ。

ペースとタイミングのトレーニング:

  • レースペースでのランニング: 目標ペースでのランニングを練習し、そのペースに慣れる。
  • レース前に模擬レース: トレーニング中にハーフマラソン距離を走り、実際のレース状況を模倣する。

これらのトレーニングを組み合わせ、段階的に進めることで目標のハーフマラソンタイムに向けて準備ができます。トレーニングは、進捗や体調に注意しながら調整しつつ慎重に進めてください。

レース前日の要点

レース当日にベストなコンディションで走れるように、練習は控えて十分な休息をとり体と脳をリラックスさせ、睡眠も十分にとることで、最高の状態でスタートラインに立つことができます。
食事は消化に良いものを摂り、食べ過ぎや刺激物・生モノは避けることが需要です。またお酒は控えめにし、水分は十分に補給することも必要です。さらに、荷物やレース当日のスケジュールを準備しておくこと、足の爪を切ることなども準備に必要です。

レース当日の要点

レース前の準備として、適切なウォーミングアップとストレッチが不可欠です。
十分なウォーミングアップにより、筋肉は柔軟性を増し、急激な動きに備えることができます。ストレッチは筋肉の疲労やけがを予防し、走行中の快適さを向上させます。
レースでは、スタート直後は他のランナーに引っ張られずに自身のペースでスタートすることが重要となります。
レースのペース設定は、最初の数キロはゆっくりとしたペースを保ち、徐々にペースを上げていくことがおすすめです。ペース設定はレースの鍵となります。過度な速さでスタートすると後半で疲労が蓄積しやすくなりますので、前半は抑え目、余裕があれば後半に一気にペースアップしていくことが比較的完走に向いたペース設定と思います。
また、レース中の水分補給と栄養補給はエネルギーの維持に重要となります。レース中に水分を摂り、適切な栄養補給を行うことでパフォーマンスが向上します。

シューズ選びの要点

足に合った適切なランニングシューズを選ぶことで、足の疲労やけがを軽減し、快適に走ることができます。

高低差のあるハーフマラソンのコースを走る時の戦略

高低差のあるハーフマラソンのコースを走る時には、適切な戦略や技術が必要です。

アップダウンのペース調整

下り坂では速くなりがちになりますが、コントロールして急激なスピードアップを避けるようにしましょう。速すぎると筋肉の疲労が早まり、レース後半の失速につながります。
上り坂ではペースを維持することが難しくなりますが、焦らずゆっくりとしたステップで登るよう心がけましょう。

ヒルトレーニング

高低差のあるコースに対応するために、トレーニングでヒル(坂)を取り入れることが重要です。ヒルトレーニングによって筋力と持久力が向上します。

ダウンヒルテクニック

ダウンヒル(下り坂)では膝や脚に負担がかかります。体重を前にかけず、軽い足取りで安定したステップを心がけましょう。
スピードコントロールも大切です。急な下り坂では速すぎると制御が難しくなりますので、安全に下りることを優先しましょう。

心拍数や呼吸の管理

高低差があるコースでは、心拍数や呼吸が急激に変化します。自分の体調やペースに合わせて、安定した心拍数や呼吸をキープすることが大切です。

戦略的なエネルギー消費

上り坂ではエネルギーを効率的に使うため、上半身を前傾させずに体力を節約しましょう。
下り坂では無駄にブレーキをかけずに、軽い足取りで重力を利用して進むことでエネルギーの無駄遣いを防ぎます。

ハイドレーションと栄養補給

高低差のあるコースでは体力をより多く使います。レース前半で適切にハイドレーションと栄養補給を行い、エネルギーを効果的に補給しましょう。

地形の理解と戦略の変更

コースの地形を事前に理解し、各セクションごとに戦略を変更する柔軟性が重要です。特に長い上り坂や急な下り坂がある場合は、その部分に焦点を当てて戦略を練ることが効果的です。

精神的な準備

高低差のあるコースでは、体力だけでなく精神的な強さも必要です。前向きなメンタルトレーニングやレース前にコースを下見することで、自信をつけることができます。

これらのポイントを考慮して、ハーフマラソンの高低差のあるコースを走ることで、効果的にエネルギーを使い、ターゲットタイムを達成することができます。

完走タイム別ペース表

完走タイム:1時間20分

ハーフマラソン1時間20分以内は、男性:上位3%、女性:上位0.5% と言われています

平均ペース:3分48秒/km (18分57秒/5km)

時速:16km

距離タイム
5km 約19分
10km 約38分
15km 約57分
20km 約1時間16分
ハーフ約1時間20分
完走タイム:1時間20分

完走タイム:1時間25分

ハーフマラソン1時間25分以内は、男性:上位5%、女性:上位1% と言われています

平均ペース:4分01秒/km (20分10秒/5km)

時速:16km

距離タイム
5km 約20分
10km 約40分
15km 約1時間
20km 約1時間20分
ハーフ約1時間25分
完走タイム:1時間25分

完走タイム:1時間30分

ハーフマラソン1時間30分以内は、男性:上位10%、女性:上位2% と言われています

平均ペース:4分17秒/km (21分19秒/5km)

時速:14km

距離タイム
5km 約21分
10km 約43分
15km 約1時間4分
20km 約1時間25分
ハーフ約1時間30分
完走タイム:1時間30分

完走タイム:1時間35分

ハーフマラソン1時間30分以内は、男性:上位20%、女性:上位5% と言われています

平均ペース:4分30秒/km (22分30秒/5km)

時速:13.3km

距離タイム
5km 約22分30秒
10km 約45分
15km 約1時間7分30秒
20km 約1時間30分
ハーフ約1時間35分
完走タイム:1時間35分

完走タイム:1時間40分

ハーフマラソン1時間40分以内は、男性:上位25%、女性:上位7% と言われています

平均ペース:4分45秒/km (23分42秒/5km)

時速:12.6km

距離タイム
5km 約24分
10km 約47分
15km 約1時間11分
20km 約1時間35分
ハーフ約1時間40分
完走タイム:1時間40分

完走タイム:1時間50分

平均ペース:5分14秒/km (26分04秒/5km)

時速:11.4km

距離タイム
5km 約26分
10km 約52分
15km 約1時間18分
20km 約1時間44分
ハーフ約1時間50分
完走タイム:1時間50分

完走タイム:2時間

ハーフマラソン2時間以内は、男性:上位55%、女性:上位25% と言われています

平均ペース:5分42秒/km (28分26秒/5km)

時速:10.5km

距離タイム
5km 約29分
10km 約57分
15km 約1時間25分
20km 約1時間54分
ハーフ約2時間
完走タイム:2時間

完走タイム:2時間10分

ハーフマラソン2時間10分以内は、男性:上位60%、女性:上位30% と言われています

平均ペース:6分11秒/km (30分48秒/5km)

時速:9.6km

距離タイム
5km 約31分
10km 約1時間02分
15km 約1時間32分
20km 約2時間03分
ハーフ約2時間10分
完走タイム:2時間10分

完走タイム:2時間20分

平均ペース:6分40秒/km (33分10秒/5km)

時速:9km

距離タイム
5km 約33分
10km 約1時間06分
15km 約1時間40分
20km 約2時間13分
ハーフ約2時間20分
完走タイム:2時間20分

完走タイム:2時間30分

平均ペース:7分8秒/km (35分33秒/5km)

時速:8.4km

距離タイム
5km 約36分
10km 約1時間11分
15km 約1時間47分
20km 約2時間22分
ハーフ約2時間30分
完走タイム:2時間30分

完走タイム:2時間40分

平均ペース:7分37秒/km (37分55秒/5km)

時速:7.8km

距離タイム
5km 約38分
10km 約1時間16分
15km 約1時間54分
20km 約2時間32分
ハーフ約2時間40分
完走タイム:2時間40分

ハーフマラソンのペース配分の参考例

ハーフマラソンのペース配分は、10kmや5kmなどの大会などの大会とは大きく異なります。普段からそれなりに練習していれば、5kmや10kmの距離の大会では、走り出しが速すぎても、そのまま頑張って走りきれるレース展開ができると思います。後半の失速はあるかもしれませんが、なんとか走りきれると思います。
しかし、ハーフマラソンでは、普段10Kmや20km程度の距離が走り慣れていないランナーは適切なペースを作る事が難しいです。

ハーフマラソンのペース配分は、一般的には、走り始めの2~3kmまでをペースづくりの区間、5Km〜15kmまでは一定のペースで走る区間、ラスト2~3kmを気合で頑張る区間と3区間と考え、一定のペースで走る区間をいかに、楽に、体力を温存させながら早く走るかが大事になってきます。

一定のペースで走る区間の前半である5km〜10kmのあたりで、調子がいいからといって、加速してしまい速いペースで走りだしてしまうと、適当なペースに落とすのが難しくなってしまいます。遅すぎてもいけませんが後半で体力がなくならい程度でレース中間を乗り越える事がとても重要になります。とはいえ、ペース配分はどうしたらいいかわからないと思いますので、ペース配分の基本であるイーブンペースを心がける事をおすすめします。

上記ではイーブンペースのペース表で、完走タイムに合わせて参考にペース配分を見てみて下さい。

基本は、走り出しの体力がある時は、疾走気分で飛び出したい気持ちをなるべく抑えイーブンペースに近いペースで走り、中間、後半に向けて体力を温存します。

そして、後半、最後は疲れていますが気合で頑張りペースを上げてゴールを目指しましょう。

走力にあわせた目標タイム

走力にあわせたレベルで目標タイムを決めまるようにしましょう。

ハーフマラソンの平均タイムは

  • 男性:1時間56分42秒
  • 女性:2時間14分53秒

です。

一般的に初心者、中級者、上級者の目標タイムの目安を紹介します。

  • 初心者:男性、女性ともに2時間から3時間(完走目標)
  • 中級者:男性は2時間以内、女性は2時間15分以内
  • 上級者:男性は1時間30分以内、女性は1時間45分以内

が目標タイムの目安となります。

ハーフマラソンの完走タイムの分布

ハーフマラソンの平均タイムは、男性では2時間8分、女性では2時間21分と言われています。

ハーフマラソンでの完走タイムの分布を紹介します。

男性

タイム別の男性ハーフマラソンの完走タイムの割合です。

タイム割合
1時間15分以内0.12%
1時間15分から1時間30分1.8%
1時間30分から1時間45分7.5%
1時間45分から2時間00分18.3%
2時間00分から2時間30分33.0%
2時間30分から3時間00分39.2%
男性ハーフマラソンの完走タイムの割合

女性

タイム別の女性ハーフマラソンの完走タイムの割合です。

タイム割合
1時間15分以内0.02%
1時間15分から1時間30分0.4%
1時間30分から1時間45分2.6%
1時間45分から2時間00分10.0%
2時間00分から2時間30分34.5%
2時間30分から3時間00分52.4%
女性ハーフマラソンの完走タイムの割合

となっています。


大会で、2時間を切ると男性では上位30%、女性では上位15%で走れるのではないでしょうか。

マラソン後のリカバリーについて

ハーフマラソンやフルマラソンなどマラソン大会でマラソン​​​​​​​​​完走後は、体、足の痛みや​​​​​疲労、​​​​​​​​​倦怠感が現れてきます。

マラソンを完走すると、衝撃で背骨が圧縮され、身長は1.25cm縮むと言われています。また、脱水により体重が10%減少すると言われています。
さらに、筋肉はダメージを受け、栄養の蓄積もない状態となっています。

まとめ

ハーフマラソンを走るときの目標完走タイム別のペース表を作成しました。今回作成したペース表は、完走タイムが1時間20分から2時間40分まで10分刻みです。ハーフマラソンを走るとき時の参考にして下さい。(スタートロスタイムは考慮していません。またペースは一定を想定しています。)

完走タイムが10分遅くなると、1kmあたりのタイムは約30秒遅くなり、5kmでは約2分20秒遅くなる事がわかります。

また、大会に出場したときの完走タイムが2時間であれば、男性は中間タイム、女性は上位25%に入るといわれています。初めてマラソン大会に参加するときの目標タイムとして、2時間を基準にする人も多くいます。

サブ3を目指すためのハーフマラソン感想タイムとしては、1時間30分以内が目安になりますが、大会で 男性:上位10%、女性:上位2% にあたります。

マラソンはペース配分が大切です。大会ではテンションが高くなりオーバーペースとなってしまう傾向があります。大会になれている方は修正も自分でできるとは思いますが、慣れていないと知らないうちに疲労がたまり後半の失速を招いてしまいます。このペース表を走るペース配分の参考にしてみて下さい。

2019-08-07マラソンハーフマラソン,マラソン,攻略

Posted by takacyan