マラソントラブル対策〜足のまめ対策〜

フルマラソンやウルトラマラソンなど長い距離を走って発生するトラブルの一つが足のマメがあります。マラソン大会に限らず普段の練習でも長時間のランニングや、走る状況によっては走り始めてすぐに足にマメができる事もあります。足にマメができると痛みを伴い、痛みを気にして走り方が変わったりバランスが崩れてしまい、膝や腰などに負荷が掛かり痛みや故障につながることがあります。

また、マメは、痛みや不快感を引き起こすだけでなく、感染症や慢性的な炎症の原因となることがあります。そのため、マメができた場合には、適切な処置をすることが大切です。

足のマメは何故できるか

足にマメが出来るには摩擦や、圧力、湿度、皮膚の摩耗などの、さまざまな理由があります。

摩擦

靴や靴下、または足の皮膚同士の摩擦によって、足にまめができることがあります。繰り返しの摩擦より低温火傷の様に、最初は皮膚が赤くなるくらいで痛みもそこまでありませんが、摩擦を繰り返し続けることで水泡ができてしまいます。走るなどしていて「マメができそう」とか「痛い」とかんじと感じる時は皮膚が赤くなり始める頃です。そして、摩擦を繰り返してできる水ぶくれがマメです。摩擦が大きいとマメはできやすく大きくなります。

特に、靴が合わない場合や、長時間歩いたり走ったりする場合には、足に負担がかかってまめができやすくなります。また、硬い靴を履いたり、靴の通気性が悪く湿っていたりすると摩擦が大きくなりマメができやすくなります。

圧力

足の皮膚は、外部からの刺激に対して非常に敏感で、長時間同じ場所に圧力が加わると、その部位の皮膚が圧迫されてしまいます。この圧迫により、皮膚と骨の間にある脂肪組織が移動し、その結果、圧力のかかった部位に皮膚の厚みが増したり、水ぶくれやマメができます。

特に、足の裏や指の間など、靴との接触が多い部位は、圧力がかかりやすく、マメができやすいです。また、靴が適切でない場合、足の形状に合わない場合、長時間歩いたり立ちっぱなしになったりすると、圧力が偏ってかかってしまいリスクが高まります。

足のマメを予防するための対策

  • 適切な靴を選ぶ:自分の足の形状に合った靴を選び、適切にサイズを合わせることが重要です。また、靴の中敷きやクッション性の高いソールなど、足を守るためのアイテムを取り入れることも有効です。
  • 靴を履き慣らす:新しい靴を履く場合は、最初は短時間履いて慣らしてから、徐々に長時間履くようにすることが重要です。
  • 歩き方に注意する:足をしっかりと踏み込むような歩き方は、足に負担をかけることになります。ゆっくりと足を運び、靴との接地面を均等にするような歩き方を心がけることが大切です。
  • マメを予防するグッズを使う:足の裏にマメを予防するためのテープやパッド、靴の中敷きなど、足を守るためのグッズを使うことが有効です。
  • 足のケアをする:足の皮膚を乾燥させないように保湿することや、マッサージなどで血行を良くすることも

湿度

足が湿っていると、皮膚が柔らかくなって摩擦や圧力による負荷が増え、まめができやすくなります。特に、靴の中が湿っている場合には注意が必要です。

皮膚の摩耗

足の皮膚が摩耗している場合にも、まめができやすくなります。例えば、長時間歩いたり走ったりする場合、または足の爪を切りすぎた場合などが該当します。

靴のサイズ

靴のサイズの合わないとマメができやすくなります。サイズの小さい場合には、指先に負担が大きくなり摩擦も大きくなります。サイズの大きい靴の場合には足と靴が密着しないため足の裏を始め足全体が擦れてマメができやすくなります。サイズにより足えの無駄な圧迫や擦れが起きてしまいますのでサイズ選びは慎重にして下さい。

靴の通気性

靴の通気性が悪い場合、靴の中に湿気がたまり水分が滑り止めの役割を担い足の皮膚への摩擦が大きくなります。また、皮膚がふやけて柔らかくなりマメもできやすくなります。雨の日ランニングや、汗をたくさんかく暑い日などは靴の中のが蒸れるためマメができやすくなります。

靴の紐の締め具合

靴の紐を締めすぎると足が圧迫されて血液の循環が悪くなり締めすぎによる摩擦によりマメができやすくなります。逆に緩く締めた場合では、靴と足のズレが大きくなり摩擦も大きくなりマメができやすくなります。

ソックス(靴下)のシワ

ソックス(靴下)にシワが寄ったままだと、シワの部分で圧迫され摩擦が大きくなりマメができやすくなります。

また、ソックスがおろしたての場合は固い状態なので、数回洗濯することで柔軟性が出てくることもあります。なるべく短い距離のランニンで何回か履いて洗濯を繰り返してから長い距離に使うことをおすすめします。

 足のマメの予防法

足のまめの予防には、まず上記より、靴や靴下の選び方、履き方が重要となります。運動、特にランニングする時にマメが出来てしまわないように注意したいポイントについて

〜靴〜

靴のサイズ、形状、通気性などがまめのできにくさに関係しています。サイズは小さすぎず、大きすぎずにですが、靴のサイズはメーカー、種類によって違うので試しばきをしてジャストサイズの靴を試しばきをしてから購入するといいと思います。また、靴の中の湿気が多いと足の皮膚と靴の間で摩擦が大きくなるマメができやすくなります。そのため、メッシュ構造などがあり透湿性の高い靴はマメの予防になります。

靴紐は、固く結びすぎず、ゆるすぎずで結び、足に負担がかからないように、歩いたり、走ったりした時に靴の中で足がずれない程度の強さで結びましょう。

固い靴はトレイルランなど岩場を走ったりする時には怪我防止などに役立ちますが、マメはできやすい靴です。柔らかい靴は足にかかる負担を減らすことができ、マメを予防する事ができます。

また、新品の靴で長い距離を走ったり、大会に参加するとマメもできやすい為、長い距離を走ったり大会に出る時は履きなれた靴で走るといいです。

〜靴下〜

新品のソックス(靴下)は生地が固いため、擦れによるマメができやすくなります。長く走る場合や、レースの場合では普段から使い慣れたものを使用するようにしましょう。また、5本指ソックスを履くことで、指と指の摩擦によってできるマメを予防する事もできます。

〜足の保護〜

足に負担を蓄積しないようにマメができそうと感じた時は、靴を脱いで足を休めたり、靴の中の湿気を逃がすために一度靴を脱ぐ事もオススメです。大会で走っている時は難しいとは思うますが・・・その時は、普段の練習で、マメができそうな場所を見つけ、あらかじめテーピングをしたり、ワセリンを塗ってまめの予防する方法もあります。テーピングは皮膚と靴や皮膚と皮膚の摩擦が減りマメの予防になります。ワセリンも靴や皮膚と皮膚との間の摩擦を減らすため、マメの予防になります。長く走りこんでいると皮膚自体が摩擦に強くなりマメもできにくくはなります。練習で皮膚を強くする方法が一番のマメ対策ではないかと考えています。

マメができてしまったら

足にできたマメは、小さな水泡の場合はそのまま放置しておけば、中の液体が吸収され自然に治ります。だいたい2、3日で吸収されますが、1週間位かかる事もあります。水泡が大きい場合には、消毒した針をさして液体を抜く事で早期に直す事ができます。雑菌が入らないように消毒して、皮膚をしっかりとテープなどで固定が必要になります。心配な場合は皮膚科などの医療機関への受診がオススメです。

マメの液体を抜く方法

  • マメができている部分を消毒する
  • 消毒した針でマメに数箇所穴を開けて中の水を抜く
  • ドライヤーなどでマメの中を乾かす
  • 絆創膏を使って傷口を保護する
  • 2,3日は安静にして運動はを控える

雑菌が入らないようし、心配な場合は皮膚科などの医療機関への受診してください。

もしランニング中にマメができた時

走っている最中に足の裏や指にマメができた場合には、マメができた部分が擦れないようにテーピングや絆創膏などで保護します。しかし、テーピングや絆創膏を持ち歩いてない場合では、靴紐をしっかりと結び直し、靴と足が擦れないようにすることが大切です。

まとめ

足のマメの予防のためには靴や靴下の選び方、履き方が重要となります。長く運動したり、長く走る場合には、履きなれた靴や靴下を使い、場合によってはワセリン、テーピングなどで足の擦れ防止をしましょう。

もしマメができてさしまったら、休息したり、雑菌が入らないようにマメを潰したりして早期治癒を目指しましょう。

必要に応じて、皮膚科などの医療機関に受診も考えましょう。

ランニング中のトラブル

2019-07-07マラソンまめ,マラソン,

Posted by takacyan