電解水〜手指消毒、殺菌、消毒〜
電解水は、水道水や薄い塩化ナトリウム(NaCl)などの塩化物イオンを含む液体を電解処理して得られる水溶液の総称です。
電解(電解処理)の条件の違いで作られる水溶液が異なります。
電解水には
- 酸性電解水(次亜塩素酸水)
- 中性電解水
- 電解次亜水
- 強アルカリ性電解水
- オゾン水
- アルカリイオン水
などがあります。
それぞれの電解水を紹介します。
酸性電解水(次亜塩素酸水)
次亜塩素酸水は、食塩水や塩酸を電気分解する事により作られる、次亜塩素酸を主成分とする水溶液です。
電気分解での製法やpH値・有効塩素濃度が厚生労働省により定められており、強酸性・弱酸性・微酸性の次亜塩素酸水に分けられます。
次亜塩素酸水は酸性で、食品添加物として厚生労働省により安全性が検証されています。
次亜塩素酸の性質
次亜塩素酸は人の体内でも作られており、体の中に入ってくる細菌を攻撃する白血球が生成しています。
白血球は酸素を使いスーパーオキシド(活性酸素)をつくりだし、さらに次亜塩素酸を生成して細菌やウイルスを攻撃しています。次亜塩素酸は細菌やウイルスに対しては高い殺菌力を持っているといえます。
PHとは
pHは、性質(酸性・アルカリ性)の程度をあらわす単位で、0から14までの数値で表現されます。
pH7が中性、7より低いと酸性、7より高いとアルカリ性を示します。
酸性電解水(次亜塩素酸水)
次亜塩素酸水は、塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を有隔膜電解槽、無隔膜電解槽で電気分解する事で精製でき、液体中に含まれる有効塩素濃度やpH値により3つに分類されます。
強酸性電解水(強酸性次亜塩素酸水)
塩素濃度は、20~60ppm(0.002%~0.006%)でPH2.7以下のものです。
0.2%以下の塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を有隔膜電解槽で電気分解する事で精製できます。
弱酸性電解水(弱酸性次亜塩素酸水)
塩素濃度が10~60ppm(0.001%~0.006%)、PH2.7~5.0程度のものです。
0.2%以下の塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を有隔膜電解槽で電気分解する事で精製できます。
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)
塩素濃度10~80ppm(0.005%~0.008%)でPH5.0~6.5程度のものです。
3%以下の塩酸及び5%以下の塩化ナトリウム(食塩)を含む水溶液を無隔膜電解槽で電気分解する事で精製できます。
微酸性の次亜塩素酸水が最も安全で殺菌効果も高い事が厚生労働省により検証されています。
中性電解水
中性電解水は、特殊な電気分解により、有効塩素成分がガス化しない生成方法で作ることが出来きるようです。販売元により異なりますので詳細は分かりませんが、生成された中性電解水は水に含まれる有効塩素成分が安定して除菌効果も高く塩素ガスの発生もほとんどない安全なものが商品化されています。
次亜塩素酸水の噴霧について
経済産業省などは、2020年6月時点では新型コロナウイルス(COVIT19)に対して有効性は確認されていない、という中間結果を明らかにしています。
新型コロナウイルス(COVIT19)の消毒に有効だとして利用が進んでいましたが、経済産業省や独立行政法人のNITE=製品評価技術基盤機構により有効性が十分に確認されていないと発表されました。
また、噴霧器での使用も、安全性が明確になっていないとも言われています。
現時点での、使用方法等の明確な基準は明らかにされていませんので、使用の際は十分な注意が必要です。